2024.9.17

テクニカルシンポジウム2024

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こんにちは!代表取締役社長 兼 AIサービス開発室長の鈴木生雄です。ブログの投稿間隔が2ヶ月も空いて、その間に季節は初夏から初秋に移ってしまいました。とはいえ、まだまだ暑いうちに投稿できたのでよしとしましょう。

さて、去る2024年9月14日に当社内のビジネス&技術のコンクールである「テクニカルシンポジウム2024」が開催されました。2020年に第1回を開催してから今年で5回目の開催となりますが、今年は46件の作品が出展されて、ビジネス、技術、業務を上手くやるコツなど様々なテーマの発表がほぼ一日かけて行われました。私としては年々量・質ともにレベルアップしている手ごたえがあります。なお、当日中に見きれなかった発表については動画を視聴して、今月中には全ての発表を見ようと思っています。

テクニカルシンポジウムのコンセプトには、

社員が保有する知識や技術を披露する場を設け、相互に刺激を与えあうことで、社員全員のスキルアップを図る。

を掲げています。そして、新事業の創出や新技術を用いる案件への対応力の向上、検証済技術の自プロジェクトへの採用、自ら情報発信することによる巻き込み力の強化といった効果を狙っています。

テクニカルシンポジウムには以下三つの部門があります。

部門名 募集内容
ビジネス企画部門 システムサーバーグループの新事業にふさわしいビジネス企画書
技術報告部門 新しい技術についての独自におこなった調査・検証の報告論文
既存技術の組み合わせについて独自におこなった調査・検証の報告論文
実際にプロジェクトで採用した技術・開発環境についての適用事例の報告論文
LT部門

技術、業務、ビジネスハックに関するショートプレゼン
※ LTはライトニングトークの略です。

本ブログでは、上記のうち、ビジネス企画部門に対する私なりの思いをお示ししておきたいと思います。なぜなら、現在の当社の事業内容に照らした時に、ビジネス企画部門を設置している意図が分かりづらいと思ったからです。

ビジネス企画部門は「新事業の企画書」を募集する部門で、これまでの当社の経緯から言って、おそらくは多くの社員にとって最も取っ付きづらい部門だと思います。と言うのも、当社は創業からこれまで、企業のシステム部門やSIerを相手としたシステムエンジニアリングサービスを主力事業として規模拡大を遂げてきましたが、新しい事業(既存の商品を新しいチャネルに販売する事を含む)を企画・実行した経験が少ないからです。

本来、システムエンジニア(SE)は、お客様のビジネスの目標や戦略、事業構造等を理解した上で、それを具現化するためのシステムを提供するのが仕事です。また、特に今は社会情勢の変化が激しい時代のため、今後お客様のビジネスがどう変わるのか、そして自分たちをどう変えていくべきなのかを考えられなければ、今までと同じように事業を継続できなくなってしまうかもしれません。

ビジネス企画部門を設置している理由はこの点にあります。なぜなら、ビジネスを深く理解するためには、自らがビジネスの企画をしてみることが大変有効だからです。実際に、私自身「アルバム顔探診断」という新商品を企画してスクールフォト業界という新しいチャネルに販売し始めたからこそ、自らの戦略面の考慮不足を身に染みて感じることができたということがあります。業界の事業構造、それを踏まえた販売目標(市場占有率)と達成に向けた戦略、商品ラインナップの拡充計画、必要なアフターサービスとそのための体制計画など考えるべきことはたくさんあるのです。

それから、こうした経験をした上で改めて世の中のあらゆる企業活動を見ていると、今までとは違った景色が見えてきます。例えば、当社が何度も手掛けさせていただいている「自動車会社様の補給部品の物流・在庫管理システム」は永年かけて考え・作られてきた洗練された仕組みだと思います。効率よく在庫をもってリードタイム少なく自動車を修理することでお客様の期待に応えつつ、サプライヤーとともに利益を上げ続けられるなんて…本当にすごいです。

新事業企画というとアイデアソンみたいなイメージを持つ人が多いと思うのですが、実際にやってみると、全く違うものであることがよくわかります。この辺りを理解している人は世間一般にとても少ない印象です。また、当社にとっても大きな伸びしろがある部分です。「未来事業を作るのは社長の仕事」と肝に銘じていますので、新事業開発は私自らの手で進めていく所存ですが、同時にテクニカルシンポジウム等を通じて、私と近い目線で物事をとらえて考えられる人材を育てていく必要があると思っています。そして、それは既存事業である当社のSEサービスの付加価値を高めることにも必ずつながると信じています。

私にとって、新事業開発が得意な会社として一番に思い浮かぶのはアイリスオーヤマです。アイリスオーヤマは毎週月曜日が新商品の開発会議だそうです。私は「いかなる時代環境でも利益を出す仕組み」という本でアイリスオーヤマが「新製品の売り上げ比率は50%以上」という方針を掲げて先の開発会議を行っていることと、「設備稼働率は70%以下にとどめる」という方針を掲げて需要の変化に対応しやすい生産ラインを作っていることを知り、大変に感銘を受けました。興味を持った方はぜひ本を読んでみてください。

最後になりますが、私はシステムサーバーグループをどんな時代であろうとその時代にあった事業・商品を生み出せる、強い会社にしていきます。このブログをご覧になったお客様におかれましては、どうかその点を踏まえてお付き合いのいただけますようよろしくお願い申し上げます。